冬桃ブログ

山崎洋子 (作家) HP「冬桃宮」https://fuyumomo.private.coocan.jp/

神秘の釜鳴神事!

 南区蒔田にある西森稲荷神社の大祭に
今年も参加させていただいた。
 

 崖に沿った高い石段に、大小、おびただしい数の
狐がひしめきあうという、ユニークな神社である。
 由来も興味深いのだが、住宅街の、わかりにくい
場所にある。
 もったいないことに、そのせいであまり知られていない。


 この大祭では、釜鳴式祈祷神事という、
古式ゆかしい神事が行われる。
 (鳴釜とも呼ばれる)

 釜が鳴るとその年は良いことがあると言われるのだが
昨年は残念ながら、ちらりとも鳴らなかった。
 天候、環境、コツなどが大きく作用するらしい。
 今年はなんとか聴きたいものだと期待は膨らむが
空は曇りがち。
 どうなんだろう、こういう天気は。

 神事に使われるのは、こういうもの。
 釜に水を入れ、その上に真ん中が膨らんだ
樽型の蒸し器を載せる。
 一見、どうということのないもの。


 神事を執り行うお二人。神主さんは真金町神社の
神主も兼ねておられる本多さん、若くてハンサム。


 神主さんが祝詞を上げ、巫女さんが釜の下に火を入れる。


 参列者が一人ずつ、榊を神殿に捧げる。
 昔は大勢の参列者で賑わったそうだが、いまは
古くからの氏子さん達が15人ほど。 


 そうするうちに、突然、「ぐぉ~ん」という
音が沸き起こった。
 最初は、低空を飛行機が飛んでいるのかと思って
空を見上げた。
 そのくらい大きくて、おなかに響くような〝異音〟だった。
 しばらくしてようやく、これが釜鳴だと気づいた。
 神秘的なその音に感動し、一緒に行った友人と
ただただ顔を見合わせるばかりだった。

 榊を奉納した参列者は、巫女さんからお米を
少しずついただき、蒸し器の中へ入れる。
 私も入れたが、蒸し器の中の空気振動が、
指先にはっきりと伝わって来た。


 蒸されたお米と、釜の中の白湯は、このあとの直会の際、
参列者達に少しずつ分けていただける。
 自分の住む南区で、こんな体験ができるなんて
なんともありがたいことであった。